渡航先でテロに巻き込まれるリスク
どうも千日です。この世の中にはもしかしたら「テロという手段を実行せざるをえない所まで追い込まれた側にも一分の理がある」という見方もあるのかもしれません。
しかし、無防備な一般市民を標的にする、巻き添えにする暴力について、私はまったく賛同出来ません。
銃が乱射されたコンサート会場や大通りにいたごく普通の人たち。そのごく当たり前の日常、かけがえ無い人生を、ある日、予告もなく、一方的に破壊しに来る。
イタリア旅行をはじめヨーロッパへの旅行は、新婚旅行など人生の節目に計画する人が多いと思います。
そんな悪夢が現実の事として、我が身に起こる可能性がゼロではない事を肝に銘じ、人生のパートナー同士、お互いがお互いを護る為の備えをしておかなければなりません。
たびレジ=言葉の不自由な外国で緊急時情報提供を受けられる外務相のサービス
たびレジはいざという時、在外公館から緊急時情報提供を受けられる外務相の海外旅行登録システムです。
自身の身に危険が及ぶような事件(テロやクーデター)や自然災害が発生した場合、現地のテレビなどでも報道されるでしょうが、言葉の不自由な外国語の放送では断片的にしか把握する事が出来ません。
また、その報道を信じて良いのか?
自分の生命、パートナーの生命を左右するかもしれない局面で在外邦人を護るためのソースのしっかりした情報をいち早く、日本語で入手することは判断を誤らない為にとても重要なんです。
行政サービスですからもちろん無料です、渡航前に必ず登録して下さい。
たびレジへの登録方法と登録内容、個人情報の保護
たびレジ登録へのリンク海外へ渡航される皆様へです。携帯電話、スマートフォン、パソコンで登録可能です。
登録内容は以下の通りです。太字は必須の登録項目です。
- 氏名
- パスポート番号
- 生年月日
- 電話番号(*海外で通話出来る電話番号があれば)
- メールアドレス(複数)
- 同行者の氏名、パスポート番号、電話番号
- ツアー会社
- 同行者数
- 渡航先国・地域
- 都市
- 宿泊先
- 宿泊先電話番号
- 滞在期間
個人情報の保護については、帰国後30日を経過した時点で統計情報以外の個人情報は削除されます。
必要なものは海外で使えるスマートフォン又は携帯電話です
緊急時情報はメール又はSMSで提供されますので、海外で使用できる機器=スマートフォン又は携帯電話、パソコン、タブレット端末などが必要です。
- 海外ローミング
- 海外用SIMカード
- 海外用WiFiのレンタル(お勧めはしません)
観光中にパソコンやタブレットを開く機会は少ないですから、スマートフォン又は携帯電話を海外で使用できるようにしておく事をお勧めします。
海外ローミング
- 国内キャリアのサービスなので設定は簡単
- その代わり通信料は高い
- 通話出来る
海外ローミング対応のスマートフォン又は携帯電話があれば、海外で自分のスマートフォン又は携帯電話を利用することが出来ます。国内キャリアはそれぞれが海外ローミングのサービスを提供しています。
電話番号は変わりません。日本からかける場合は国番号の後にはじめのゼロを抜いたあなたの電話番号となります。
ドコモ
ソフトバンク
au
海外ローミングの難点は通信料が高い事です。特にスマートフォンは使用してなくても通信していますから、海外用パケット定額に入る必要があります。
費用の目安としては1日2,000円〜3,000円です。
海外用SIMカード
- SIMロックフリーのスマホで、海外でSIMカードを差し替えて設定する必要がある
- 通信料はその国の通信料と同じなので安い
- 通話出来る
SIMロックフリーのスマートフォン又は携帯電話を持っているならば海外用SIMカードがお勧めです。SIMカードを海外のSIMカード(料金前払い=プリペイド)に差し替えるだけで、自分のスマホ又は携帯がそのまま海外の電話として使用出来ます。
Amazonなどで国内で渡航前に購入できますし、費用も3つの中で最も安く、バッテリーの管理も楽です。
但し、冒頭に述べたようにSIMロックフリーのスマホ又は携帯を持っていることが条件です。
海外旅行用格安SIMカード
海外用SIMカード 世界190カ国で使えて維持費のかからない通話・SMS専用ポストペイド 無料通話1,000円付き モベル
格安SIMロックフリーのスマートフォン
【UPQ Phone A01X】Android 4GLTE SIMロックフリー 格安スマホ<16GB> (WB)
自分のスマホがSIMロックフリーで無くても、8,000円位でSIMロックフリースマホが通販で手に入ります。デザリング機能を使えば、WiFiルーターとしても使えるのでお勧めです。
海外用WiFiルーターのレンタル
- 本体にWiFiの設定をするだけ
- 1つの受信機を複数人で使えるので経済的
- 通話出来ない
海外用WiFiルーターはレンタルもあります。しかし緊急時対応という視点から考えると、あまりお勧めはしません。
通話出来ない
通話出来ないのは、致命的です。格安のSIMロックフリースマホであれば通話できますし、デザリング機能でWiFiルーターとしても利用出来ます。
いざという時に大使館や領事館に通話出来る、電話機能は確保しておくべきでしょう。
イタリアの最近の国際テロ情勢
- 2008年12月、ミラノのドゥオモ広場、警察署、商業施設へのテロを計画したとしてモロッコ人2名逮捕
- 2009年10月、軍施設に対しリビア人男性による自爆テロ発生
- 2012年シナゴーグに対するテロを計画したとしてイスラム系移民逮捕
- 2013年6月、ブレーシャ県でイスラムテロ組織のモロッコ人逮捕
- 2016年1月、FAI(非公式アナキスト同盟)がローマ県チビタベッキアで駐車中の車両5台を爆破
一般的にテロリストは、「少ないリスクで多くの成果」を上げられる対象を選択・実行しますので、大聖堂等の歴史的建造物付近、ターミナル駅、地下鉄、空港等、人が多く集まる場所は格好のターゲットになることを念頭に置いて行動して下さい。
(2015年1月 在ミラノ日本領事館 安全の手引きより)
イタリアは日本にくらべて元々治安の良い国とは言えませんが、テロリストとの距離についても日本よりも近い国であると言えます。
イタリアに旅行する場合には、日本にいる時以上に安全に対する意識を高める必要があります。上記に挙げたようなたびレジへの登録の他、海外旅行傷害保険には必ず加入するようにして下さい。
緊急連絡先及びNHKラジオ短波放送での情報入手
在ミラノ日本国総領事館
電話 026241141(緊急電話:閉館時は緊急連絡オペレータに転送されます)
在イタリア日本大使館
電話06487991(緊急電話:閉館時は緊急連絡オペレータに転送されます)
NHK国際ラジオ短波放送
緊急時には外務相からNHKテレビ国際放送やNHK国際ラジオ短波放送で情報提供や邦人に対する具体的な助言を行うそうです。
携帯電話やスマートフォンが使えない局面に備えて短波ラジオを持って行けば、さらなる備えとなるでしょう。
302 Found - NHK WORLDの日本語放送の時間帯や周波数などは、国や地域、時期によって異なりますので、ホームページから予め確認しておいて下さいね。
ハイテクよりもローテクが活きる局面もあり得る
海外においてひとたび緊急事態が発生した場合、携帯電話やインターネットといった一般的な情報通信手段が使えなくなる、場合によっては意図的に遮断される、といった事も想定されます。
特に通信インフラや政情に不安のある国への渡航や滞在にあたっては留意が必要となってきます。
最近はラジオを聴く機会が少なくなりました。渡航前にNHK国際ラジオ短波放送の受信を試しておく事をお勧めします。
XHDATA D-808 FM/AM/SW/LW AIR SSB DSP RDS ラジオ ワールドバンドラジオ(日本語版ユーザマニュアル)
- 2016年3月20日更新しました。
- 2016年4月11日テロ事件を更新しました。