焼きトン=豚ホルモンは東京の味でしたが最近関西にも増えてきました
どうも千日です。内蔵の食用肉、ホルモンの語源は『捨てるもの』を大阪の方言で『放るモン』から来ていると言われます。
- 捨てることを『放る』発音は『ほる』
- ものは方言で『モン』と発音します
本来は捨ててしまうものを食べるということで、日本国内では少し下に見られる食べ物ですが、肉をメインとする中華料理やフランス料理ではメジャーです。
一般の日本人が肉を食べ始めたのは、昭和の初めあたりからです。内蔵を捨てるのは主に魚によってタンパク質を摂ってきた経緯からなんでしょうね。
関東で豚ホルモンを食べた感動
千日が豚ホルモンを初めて食べたのは大人になって東京へ出張に行くようになってからです。それまで、ホルモンといえば牛のホルモンだけを食べて来ました。関東では焼きトンと呼びます。
別世界の旨さに感動
関西のホルモンは、元々捨てるものという先入観があるのか、その肉に対してあまり手をかけないイメージがあります。
東京の焼きトンは見るからにいろんな技が入ってますね。鮨なんかもそうですけどネタに色々仕込むのは江戸前寿司ですし、そういう気質が関係してるのかもしれません。
初めて食べたのは新橋のやきとり屋の豚ホルモンです。東京ではやきとり屋で豚ホルモンが出ます。関西のやきとり屋では基本的に鶏肉だけです、豚は出ません。
誰かが言ってたんですけど
- ひらがなで『やきとり』なら豚ホルモン有り
- 漢字で『焼き鳥』なら鶏専門店
これって本当ですか?
関西で東京の豚ホルモンが食べられる四文屋三宮店
四文屋三宮店は、割と最近オープンした焼きトンのお店です。東京を中心に展開している、豚ホルモンの串焼きをメインに据える焼きトン屋さんですが、唯一の関西のお店が三宮にあります。
基本的に全て一串100円
凄いコストパフォーマンスです。まずオススメの炙りレバー1本100円の写真を見てください。
見て分かると思いますが、塩、胡麻油、ネギ、レバーです。レバーは当然クリーミー臭みゼロ。
コレが100円
コンビニのフランクフルトなんて食べてる場合ではないですね。中途半端なホルモン屋なら普通のレバーを客に焼かせて300円位取って来ますよ。
東門街の東エリアの入り組んだ路地の角にあり、辿り着くのに苦労するかもしれません。小さなお店で、イスもテーブルも小さいです。
気心の知れた4人位までのグループで行くと満足度は高いですね。5席位のカウンターがあり、一串から注文できるのでお一人様も多いです。
千日は散髪帰りによく一人で立ち寄り一杯ひっかけてから帰ってます。
焼きトン屋さんの豚ホルモンの部位
ホルモンは食べてみないと味は分かりません。出てくるまでのお楽しみ、そういう食べ方もありますけど、だいたいのイメージは持っておきたいですよね。
また、意外に思われるでしょうが豚のホルモンは牛よりも低脂肪です。よく太った人を指差してブタなどと言って笑う人がいますけど、豚と人間で体脂肪率を比較すると…
標準的な体脂肪率の比較
野生の豚=13%
食用に太らせた豚=14〜18%
標準成人男性=11〜21%
標準成人女性=21〜34%
豚って意外と低脂肪なんですよ!
タン=舌
牛のタンと比べて低脂肪でアッサリしています。
牛のタンは硬いのでスライスして焼肉屋さんで提供されますけど、豚のタンは柔らかいので塊で食べられます。
食感はコリコリしていて、それがやみつきになる人も多いですね。
ハツ=心臓
ハツの他にココロとも呼ばれます。コリコリしていて淡白、クセのない味ですね。
炭水化物の代謝を助けるビタミンB1を豊富に含んでいるので、ダイエット中だけど肉が食べたい!というワガママな肉食女子にもオススメです。
鶏もも肉と同じ位のタンパク質含有量、もちろん牛のハツよりも低脂肪です。
カシラ=こめかみ
アジアのお祭りなどで売ってるお面の部分のお肉です。ほほ肉、という店もあります。
コラーゲンが豊富でこれまた肉食女子にオススメですね。良く動かす部分なので脂身が少なく旨みが多いのが特徴です。
一頭から取れる量が少なく、また傷みやすいということもあり、カットも難しい。日本では焼きトン屋さんでないと味わえない希少なお肉なんです。
シロ=大腸
一頭から150gしか取れない直腸の中でも特に肉厚の分厚い部分です。上ホルモンという店もあります。
柔らかいですが弾力もあり、なかなか噛みきれないです。噛めば噛むほど肉の旨みがジュワーと滲み出てくる……上ホルモンの別名に相応しい部位ですね。
千日も必ずオーダーに加えます。
レバー=肝臓
レバーは好き嫌いが分かれる部位ですが、お店の良し悪しもこのレバーで分かれますよね。美味しい店のレバーは本当に美味しいです。
基本的な味については、知らない人はいないと思います。
豚のレバーは牛と比べて低脂肪です。女性に不足しがちな鉄分は牛よりも豚のレバーの方が多く含まれています。
あご=下あご
豚のあご肉は鹿児島の方で一部食べられているらしいですね。やはり希少部位です。
顔の部分に近いのですが、食欲旺盛な彼らが常に動かしている部分なので、脂肪分が少なくアッサリしていて、柔らかいんですよ。
鹿児島に旅行したら一度本番のあご肉を食べてみたいですね!
なんこつ=喉の軟骨
喉の軟骨もまた一頭から一枚しか取れない超希少部位の1つです。
食感は軟骨特有のコリコリ、シコシコ。酒呑みにはたまらない、鉄板部位ですね。妻は全くお酒が飲めないんですが、大好きです。
そういう例外もあります。
オッパイ=乳房
豚の乳房です。別名チチカブとも呼ばれます。脂身が乗っていて柔らかいのが特徴です。ほのかにミルクの風味があるような、無いような。
シラフではオーダーしにくいのが難点と言えば難点ですね〜(^_^)a千日は1人呑みの時は注文しませんが、この前ブルータス(我が家にステイしている留学生男子18歳)と一緒に行った時には喜び勇んで注文しました(笑)
気が小さいんですよ、アハハ。
ガツ=胃袋
脂身が少なくアッサリしていて、初心者にも食べやすいホルモンです。少し硬めですが歯切れは良いです。
千日は必ずオーダーに加えます。
コブクロ=子宮
なんこつ以上の希少部位です。一頭に1つではなく、雌にしかないですからね。低脂肪で高タンパク、ヘルシーな部位です。
サッパリしていてコリコリ、歯切れが良いです。
テッポウ=直腸
シロと同じ直腸の部分です。開くと鉄砲の形をしていることからこの名が付いています。
焦げるかと思うほど良く焼いて食べると、噛めば噛むほど味が滲み出て来ます。これもホルモンの醍醐味ですね。
タンスジ=舌のスジ
タン(舌)の裏側の部分です。タンと比べて歯応えがあるのが特徴です。
タンはもちろん一頭から取れる量が限られているのですが、食感によってこのように分けてくれるのは嬉しいですね。
ハツモト=大動脈
心臓の付け根の部分の大動脈です。別名はコリコリです。名前の通りコリコリしてます。コリコリは飲んべえホルモン党派の中でも根強い人気ですね。
軟骨と脂身の絶妙なバランスが人気の所以なんでしょう。
チレ=脾臓(ひぞう)
豚の脾臓、別名はタチギモです。柔らかくてレバーに似た食感ですね。レバーが好きならチレも是非チャレンジしてみて下さい。
シキン=食道
のどの軟骨と並んで一頭に1本しか取れない希少部位です。焼きトン屋さんでないとなかなかお目にかかれない部位です。
味は低脂肪でアッサリしていますが、肉の旨みがしっかりしていてシコシコした弾力があります。
やはり、千日は必ずオーダーに加えます。
シビレ=膵臓(すいぞう)
豚の胸腺と膵臓です。まったりとしているのにしつこく無い、なかなか上品な味わいです。
白子やフォアグラに例えられることもあります。こんな部分を長いこと捨ててたんですね。なんて勿体無いことを!
肉食女子にもオススメ
ちなみに四文屋ではこれらの豚ホルモンは全て一串100円です。低脂肪で高タンパクな豚ホルモンはおじさんだけでなく、肉食女子にもオススメですよ。